昨日の夜、急に連絡があって今日は仕事となった。
…打ち合わせという事で、3時間程度で解散となる。
年度の替わりで、色々あった事からの出勤だった為か
仕事場から出た時に、気分を晴らそうと買い物へ向かった。
『HARD OFF』
普段はゲームショップでレトロゲーム探索をするが、
今日は近場の HARD OFF へ行く事にする。目的は…
『ジャンクコーナー』だ。最近は PSP やら DS のソフト類が
ゲームコーナーに立ち並んでいるが、同じゲームと言えど、この
ジャンクは本当に心が休まる。自分にとってはまさに『癒し』だ。
ボックスに無造作に詰め込まれているファミコンソフト。色褪せた
スーパーファミコンのソフトに混ざっているメガドライブのソフト。
もちろんほとんど裸ソフトだ。プレステのソフト郡に混ざっている
3DOやメガCDのソフト。同じソフトばかりが目立つセガサターン。
周辺機器コーナーは、様々な機種のコントローラーとコードが絡み
カオスな状態。本体とお飾りでついているコントローラーがセット
で販売されているPCエンジン。ディスクシステム(動作せず)に
MSX。そしてパワーグローブ。
… HARD OFF のジャンクは本当に素晴らしいと思った。
無我夢中でファミコンソフトを漁っていると、ハドソン発売の
『ミッキーマウス』を発見する。(このゲームの曲は国本さんが…)
等と、通ぶっている自分に浸っていると、目に付いたのが『名前』。
貸し借りの時にトラブルにならないようにと、親が名前をソフトに
名前を書いていた時がある。またご丁寧に名前を記入する欄のある
ソフトだってあったくらいだ。
(ナムコのPCエンジンHuカードとかな。)
中古ソフトの買取査定で足を引っ張り、皮算用のアテが外れて
ショボくれた中学生の頃の思い出が蘇る。
「けんた」「ようすけ」「ゆうじ」etc... 綺麗な漢字は親が書いた
のか?・・・ミミズののたくったような字は自分で書いたのだろう。
等と、こんなソフトに出会えるのもジャンクコーナーならではの魅力。
そしてこの『ミッキーマウス』に書かれていた名前が『ちあり』だ。
名前からして女性であろうと思った。ソフトもソフトなだけに裏付け
られる。目に付いたのも、普段書かれている名前は男性の名前が多い
だけに、ちょっとしためずらしさからだったと思う。ソフトを棚に
戻し、再びソフトを漁る。今度はスーパーファミコンの棚を物色して
いると『ファイナルファンタジー?(箱付き)』の箱に『ちあり』の
文字を発見する。
ファミコン⇒スーパーファミコン…と、この『ちあり』は歩んだの
だろうか。彼女は バッツやレナ 達と共に冒険をし、シルドラとの
別れに涙し、ビックブリッジで死闘を繰り広げ、ギルガメッシュに
笑い、オメガに泣き、クイックでエクスデスに立ち向かったのか。
知る手段はない。いや、その『ちありのFFV(箱付き)』を購入
すればわかるかもしれない。
そして、今度はスーパーファミコン『スペースインベーダー』
にも『ちあり』の文字が書いてあった。ソフトのみだが、結構
綺麗であまり遊んだような痕跡はなかった。シューティングは
あまり好きではないようだ。・・・と、勝手に推察する。
「105円か・・・。」
ソフトを手にし、同じ値段で売っていた『PSマウス』と共に
レジへと向かう。210円を店員に渡し、商品を受け取る。
「ちあり」のインベーダーは、自分の物となった。
「ちあり」がどんな人かはわからない。どういった理由でソフトを
売ったなんてのは知った事ではない。でもこの「インベーダー」は
それを知っているなんて事を考えると、ちょっと面白かった。
ゲームには思い出がたくさん詰まっている。
このソフトも、きっとそんな一本なのだろう。
「インベーダー、こんなオッサンだけどよろしく。」
ソフトにも選ぶ権利がある・・・ってか。